すっかりお知らせが遅くなりましたが、来月の7日から、パナソニック汐留美術館にて、コスチュームジュエリーの展覧会を監修させていただくことになりました。
40年に渡ってコツコツと集めてきたコレクションを中心に、展覧会を開催しませんかとお話しいただいたときは、まだまだ新型ウイルスが猛威を振るっていた頃。
国内にある作品で開催できる展覧会をということで、この大変に貴重な機会をいただけたのだろうと思います。
アメリカではなく、ヨーロッパの作品を主軸として包括的にコスチュームジュエリーをご紹介する展覧会は、おそらくアジアではじめて。
作品たちが愛おしいからこそ、コスチュームジュエリーという文化を尊ぶからこそ、とてつもない責任感を感じていることは否めません。
コッポラ・エ・トッポやロジェ・ジャンピエール、そしてリーン・ヴォートランなど、展覧会を訪れる多くの方が生まれて初めて目にするもの。
コスチュームジュエリーをきちんと目にするのが初めての方も少なくないでしょう。
私の目を通して選んだものしかご紹介できないのは仕方がないですが、できるだけ多くの素晴らしい作品をご紹介したいという想いは、どうにも止められませんでした。
たくさんのわがままを通し、結局のところ、ロンドンで活動する数10年来の研究者仲間であり親友のウィリアム、そしてお世話になっている皆様からの多大なご協力のもと400点を越える素晴らしい作品が集結しました。
ウィリアム所蔵の作品は、昨年、今年とヨーロッパで開催される大きな展覧会と取り合いになったほどの素晴らしい作品が来日しています。
そして、公式図録も4日に発売されます。
つい昨日、編集をご担当くださった方がひと足早く私に届けてくださいましたので、特別に特別に中身を少しお見せします。
もうAmazonでは予約販売で買えるそうですので、ぜひお手に取っていただけたら嬉しいです。
「コスチュームジュエリー 小瀧千佐子」と検索したら出てくるそうです。
ヨーロッパのコスチュームジュエリーについての本を日本語で出版する・・・予想を遥かに超えた地獄の苦しみでした・・・。誰もやらないはずです!
登場するのは、まだカタカナ表記がない人物名や用語ばかり。フランス語をカタカナにするのってなんて至難の業なんでしょう!ウィリアムはいけしゃあしゃあと英語読みしているし・・・。
そして資料の集めにくいこと・・・(アメリカの作品は比較的書籍化されているから楽ちんなのに!)資料が集まったら集まったでみんなバラバラなことが書いてあるし・・・とにもかくにも、できるかぎりのことはいたしました。
なんといっても作品写真が素晴らしいですよ。
そして、こんな機会は金輪際訪れませんから、悪いことは言わないから展覧会を見にいってください。
素晴らしい作品たちですが、見る人を遠ざけるような高貴さや厳格なものではなく、身近なものです。
私だったらあれが欲しい、これが欲しい。どれをつけてみたい。いったいどんな人がつけていたんだろう?
気楽に楽しんでいただけたら幸いです。
小瀧千佐子