AAV Barbini(エーエーヴィ・バルビーニ)工房は、板ガラスにグラヴィールを施すヴェネチアンミラーの技術に優れ、鏡の製作において現在ムラーノ島で最も古い歴史を持つ工房。
「バルビーニ」という名前は、ムラーノガラスの歴史上、大変重要な名前で、16世紀後半からムラーノに存在するガラス職人の家系です。
17世紀にはすでに鏡を製作していたことが知られており、1665年当時のバルビーニがフランスのルイ14世に招かれ、かの有名な「ベルサイユの鏡の間」の創設に貢献し、その出来栄えはヨーロッパ中の王侯貴族から賞賛と羨望の的となったことはムラーノガラスの歴史においては有名な話です。
18世紀にはムラーノで最高の鏡を作る家族との評価を受け、その技術は一族の中で代々受け継がれてきました。AAV Barbini工房自体は先代のニコロ・バルビーニが1927年に会社として設立しましたが、その技術は長いバルビーニ一族の歴史の中で培われてきたものと言っても過言ではないでしょう。
現在は彼の息子であるヴィンチェンツォ、ジョヴァンニ兄弟が工房のオーナーとなり、技術を一族に継承し、発展を続けています。