Izumi Oki
大木 泉
東京都出身、ミラノを拠点に活動するガラス・アーティスト。
早稲田大学文学部古文科卒業後、1977年、イタリア政府より奨学金を受け、1981年 ブレラ・アカデミー彫刻科を卒業。
その後はイタリア、日本にとどまらず世界各国で多くの個展やグループ展に作品やインスタレーションで参加する。
主に、“ 透明性 ”と“ 反射 ” 、二つの性質を持つ工業用ガラス板で作品を発表し続けている。
この “ 透明性 ”と“ 反射 ” の二面性が、多角的な印象を強く残し、冷たく工業的な素材ながら、彼女の感性を通し様々な表情を魅せる素材へと変化する。
無機質なガラスを何層にも重ねることにより見えてくるのは、「時間」「風景」・・・作品の印象が、それと対峙する人の中で繊細に変化していくことが魅力的だ。
インスタレーション作品のほかにも、建造物や街並みにとけ込む作品から、アクセサリーや小さな動物オブジェなど発表作は多岐にわたる。
特に動物モチーフは、無機質なガラスを素材としながらも愛らしさがにじみ、どこか作家の人柄が伺える。
ミラノ・トリエンナーレやヴェネチア・ビエンナーレなどの芸術祭も数回にわたって参加、2007年にはスロベニアのリュブリャナ美術館、2014年にはミラノのルチアーノ・ミングッツィ美術館などで展覧会が開催された。