ナゾン・モレッティ(NASON e MORETTI)

1925年創業。

主に15世紀様式の装飾ガラスや照明器具を作っていたが、1949年になり今までの伝統にとらわれることなく、現代生活に生かして使えるテーブルウェアへ方向を変える。今日ではムラーノ島で唯一のテーブルウェア専門工房として世界各国のテーブルウェアー業界から注目を浴びている。

グラス類は高度な技術を持ったマエストロにより全てが手作りで作られており、金型に入れる量産品とは一線を画す。NASON e MORETTI工房の宙吹きガラスは千年の伝統に裏付けされた風雅なムラーノガラスの品格と、現代にマッチしたデザイン性とを合わせ持つ。品質の高さは1955年トリエンナーレ博覧会に於いて「Compasso d’Oro(金のコンパス賞)」を受賞したことでも証明されている。

かつてのムラーノ島のマエストロは弟子に向かって「ワインガラスのワインの重みだけが感じられるように作れ」と教えたという。NASON e MORETTIでは、この伝統を受け継ぎつつ、要に耐える程度の厚さと現代にマッチした優雅なフォルムを合わせ持つテーブルウェアを作り続けている。