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写真:花器「典美な」¥1,100,000 (税込)
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現在ではアメリカ、日本など、様々な国のガラス作家の方々によって表現されている「レースガラス」技法ですが、かつてはムラーノガラスの門外不出の秘宝とされてきました。
様々な色の物がありますが、基本的には透明なガラス(クリスタッロ)と不透明な白色のガラス(ラッティモ)によって作られます。
この白色のガラスは、貿易の中継地点であったヴェネチアに海を越えてやってきた陶器や白磁を見たヴェネチア人がたいそう感動し、なんとかこれをガラスで作れないか・・・と研究され生み出された色。
この不透明なミルク色のガラスが出来たからこそ、レースガラスが生まれたのです。
こちらの花器は、今は亡き偉大なマエストロ=アドレアーノ・ダラ・ヴァレンティナ制作。レースガラスは制作する作家さんによってかなり個性が出て、ヴァレンティナ氏のレースは比較的ダイナミックな印象の物が多いのですが、こちらはレース・・・を越えて、もはやガーゼのような細かさ!
一本一本のレース棒が太いことも大変珍しいです。
漆黒の台座と、丸々としたフォルムも大変魅力的です。
