ガラス、硝子、Glass、Vetro…
私たちはどうしてガラスに惹かれるのでしょう?
透(す)き通って向こうが見えるから?キラキラと輝くから?
chisa代表 小瀧千佐子は、今から40年ほど前、日本で初めてのムラーノガラスの専門店「サンマルコ」をオープンしました。その頃、欧州から日本に輸入されていたのは、型に流し込み、すべてが全く同じ形状に作られた鉛クリスタルガラスばかり。職人さんが息を吹き込みひとつずつ手作りした、それぞれ形や色の異なる、個性豊かなムラーノガラスの美しさや温かさを、日本の方はほとんど知りませんでした。
それから約40年、日本のガラス市場はどう変化したでしょう?そして、どれだけ多くの素晴らしいガラス作家さんが誕生したでしょうか?
今回は小瀧の活動40周年を記念して日本人作家さんもお招きし、テーブルウェアは勿論、オブジェ、花器、コスチュームジュエリー、鏡、そしてシャンデリアに至るまで「ガラスの美しさ」を、幅広くご紹介いたします。
PROFILE
小瀧千佐子
20世紀のヴェネチアンガラス、コスチュームジュエリー、そしてヴェネチアンビーズの研究家でありコレクター。
前勤務先であるエールフランス航空時代よりコレクションを開始し、コレクター歴は40年程。1983年に、日本で初めてのヴェネチアンガラスの専門店「サンマルコ」をオープンした。1999年には「北鎌倉小瀧美術館」ならびに新宿 京王プラザホテル内のショップ「ヴィヴァーチェ」のオープンをへて、2014年に東京 北参道にてショップ・ブランド「chisa」をスタート。現在はすべてをchisaに集約し、作品の総合プロデュースを行う傍ら、美術展への作品出展、執筆活動を行う。
著書に平凡社 別冊太陽「ヴェネツィアンビーズ」、世界文化社「コスチュームジュエリー」。
MESSAGE
棚に並ぶ、赤や青の薬瓶、白熱灯で優しく光る玄関のランプ、キラキラ光るガラスの簪(かんざし)。
子供の頃から、なぜかガラスに強く惹かれました。
特に温かみがあり、職人さん手作りの気配が宿るものが好きです。
新卒でフランスの企業に就職し、お給料で自身の気に入るものをポツポツと買いはじめますが、日本に帰るとガラス工芸はすべて形がきれいにそろったクールなものばかり。私が欲しい物がありません。そんな中、ムラーノガラスの衰退を嘆く新聞記事を見つけ、居てもたってもいられず退職し、小さなムラーノガラスの専門店を始めたのが1983年のことです。
ムラーノ島に飛び込み、自分なりに必死に蒐集、研究してきましたが、やはり近代ガラスの礎はムラーノガラスに他ならないと私は考えています。
現代の日本では、ガラスはどのように美しく輝くのでしょうか?そして、日本にはどんな素晴らしいガラス作家さんが誕生したのでしょう。
今回は40周年の節目として私の信頼する日本人作家さんもお招きし、テーブルウェアは勿論、オブジェ、花器、コスチュームジュエリー、鏡、そしてシャンデリアに至るまで、幅広く「私の大好きなガラス」をご紹介いたします。
小瀧 千佐子
EVENT DITALES
TITLE
小瀧千佐子 4 0 周年記念
アートと、うつわと、花入れと
近代ガラスの礎、ムラーノガラスを見つめて
DATE
4 月 24 日(水)~ 5 月 7 日(火)
SHOP
日本橋三越本店 本館5階 スペース#5