PROFILE
村瀬治兵衛
江戸時代から続く木地師の家に生まれる。
東京造形大学彫刻科を卒業し、裏千家業躰日々庵鈴木宗幹氏に師事。茶道の教えをうける。
初代 村瀬治兵衛氏が、名料亭「八勝館」や北大路魯山人の依頼により椀を製作した縁から、木地から塗りの一貫制作を始め、木地師だけでなく漆芸家しとての顔も持つ。納得いく木を選び、荒く型取り長期間乾燥させ轆轤(ろくろ)で挽き、様々な色の漆で仕上げるまで、すべてを一貫して行う。
2001年に三代目治兵衛を襲名し、木地師として七代目となった。
国内の原生林が激減するなかで、緻密な木目をもつ、栗、欅、檜、桜、屋久杉をはじめ、埋もれ木である神代欅・杉などの素材を見極め特性を生かす作品作りを目指し活動している。
パブリックコレクションに、メトロポリタン美術館(アメリカ)、 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(イギリス)、フィラデルフィア美術館(アメリカ) 他
MESSAGE
工芸品を商うということは、量産品を販売するのとは異なる特別な意味を持ちます。それは、歴史や伝統、職人の技と魂を次世代へと繋ぐ行為です。
文化を商っていると、自負してまいりました。
今回は、「アルティジャーノ・ムラネーゼ(ムラーノの職人気質)」をテーマに、ヴェネチアの伝統工芸であるムラーノガラスをはじめ、ヴェネチアンビーズのヴィンテージ作品を中心にご紹介いたします。
長きにわたり、ムラーノガラス、ヴェネチアンビーズの研究と普及活動に携わってまいりました。上質なヴィンテージ作品を集め、皆さまにご紹介することが、ここ数年一段と、深刻なほどに困難となりました。それゆえ今回は、今から30年以上も前に私の手元にやってきて、大切に保管していた作品の一部を公開いたします。いにしえのムラーノ島でガラスと向き合ってきたマエストロたちの手から生まれたムラーノガラスの優しい美しさと、マエストロたちの心意気を感じていただけるのではないでしょうか?
また、今もなお、世襲制を踏襲するガラスの島ムラーノ島で新たな可能性を求め続けるガラス職人たちの、新作もご用意いたしました。時を超えた作品たちが一堂に会し、皆様に職人たちの果てることなきガラスへの“愛”を見つけていただけること目指しております。
どうぞご来場の上、お手にとってそのぬくもりを味わってくださいませ。
小瀧千佐子
EVENT DITALES
TITLE
ムラーノガラスと日本で暮らす
LIVING in JAPAN with MURANO GLASS
DATE
7月3日(水)~ 7月16日(火)
SHOP
伊勢丹 新宿店 本館5階 キッチンダイニング/茶道具