THE BEST OF MIRIAM HASKELL

ビンテージこそ、美しい。 2度と出会えない150作品。

「ミリアム・ハスケル」それは、1899年 アメリカ インディアナ州に生まれた一人の女性であり、彼女が創立したジュエリーブランドです。

たぐいまれな魅力を持った女性に選ばれ身に付けてもらえるような、非凡で魅惑的な作品づくりを目指しスタートしたハスケルのジュエリーは、のちに女優ジョーン・クロフォードをはじめ多くの女性に愛されました。

日本一のハスケル・コレクター渡辺マリ氏と当ショップ・ブランドchisa(チサ)オーナー小瀧千佐子が厳選した秘蔵作品約150点が一堂に会する今展。

このスケールで、しかも上質に洗練されたコレクションは二度と再び実現することは不可能でしょう。ぜひこの機会に、ハスケルの真の魅力を体験してください。


THE BEST OF MIRIAM HASKELL(ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル )

期間: 2019年 11月10日(日)~12月1日(日)
※毎週 月曜日、火曜日 休館日

関連企画: 本展出展者 渡辺マリ、小瀧千佐子によるギャラリートーク
11/20(水)15:00~16:00 / 11/24(日)15:00~16:00
※予約不要

会場:chisa 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-21-2 tel:03-6455-4546

入場料:無料


◎ 出展者コメント

ガブリエル・シャネルに触発され、自らもコスチュームジュエリー界に君臨したドラマティックなジュエラーの作品の数々です。

ミリアム・ハスケルが他のジュエラーズと一線を画しているのは、あらゆる色彩を用いて制作している事、接着剤をほとんど使わずワイヤーと糸でデザインを作り上げている事、各アイテム、たとえばブレスレットはクラスプ、ヒンジド、ラップなど多種多様なデザイン形態があり、ジュエリーを学ぶ方達にとってはバイブル的存在です。

また使用するビーズは全てオリジナルで、ヴェネチアングラスのデザインや色彩は素晴らしく、パールは時間をかけ巧みにシミュレートされたバロックや、どうやって作ったのかと思うほどの小さいシードパールだったりするのです。それらを留め付けている座金も細密なデザインなのは勿論の事。デザインに注目すれば絶妙なアンバランスのバランスを保ち、身につけた方を素晴らしく魅力的に見せるハスケルマジックと言えるでしょう。

コスチュームジュエリー研究家 渡辺マリ


今年はハスケル生誕120年の節目にあたります。

この度、日本を代表するハスケルコレクターである渡辺マリさんのご協力を得て、THE BEST OF MIRIAM HASKELL ( ザ・ベスト・オブ・ミリアム・ハスケル)として11月10日~12月1日までハスケルの神髄をご覧いただけるコレクションを開催できます事を大変うれしく存じます。

この機会に、ハスケルのコスチューム・ジュエリーのどこに魅力を感じるのかについて再考してみました。

まずもって、【素材の多様性】。

コスチューム・ジュエリーの特徴であり、魅力は素材からの開放と言えるでしょう。高価な宝石、貴金属を用いず素材は何を使っても良かったのです。ハスケルは自身でジュエリーに必要な素材を求めて世界中を飛び回りました。私の手元にあるハスケル・ジュエリーの資料の中には、陶製の「天使のトランペット」のペンダントやウール地や、ヴェルヴェット地、コルクで作られたネックレスやブレスレットもあります。これらは非常に初期のハスケル自身の手による作品です。ハスケルを代表するフェイク・パールの多くは日本で製作されました(現在も続いています)。そしてガラス・ビーズやペイストを多種多様に用いています。

ハスケルのジュエリーに惹かれるのは、私の生涯のテーマであるヴェネチアンビーズが豊富に用いられているから・・・ガラスビーズを多用したネックレスを見た時、“これは紛れもなくヴェネチアで作られたビーズであることに気付き、ではどこで作られたのか?”制作年代から当時ムラーノ島に存在した工房を訪ね歩き、ハスケルがまさに発注したビーズを古いストックから発見した時は感激でした。

この度の展覧会では、初期のアンサイン時代の素朴な作品から、1940年~60年代に制作された上質で、洗練された作品を私の感性でセレクトさせていただきました。私のコレクションからも出展いたします。

渡部マリさんが心血を注いで収集された大変稀少で優雅な作品群にはハスケルの「心」が、私たちに伝えたい「メッセージ」がこもっています。

ハスケルの神髄を是非この機会にご体感して頂きたくお待ちお申し上げます。

ヨーロピアン・コスチュームジュエリー コレクター  小瀧千佐子

撮影・デザイン:福森崇広