エルコレ・モレッティ社は1911年にヴェネツィア・ムラーノ島にてモレッティ3兄弟により設立され、現在は創業者の孫であるジュリアーノ・モレッティが引き継いでおりムラーノ島特有のファミリー経営の工房です。
現在もムラーノ島を拠点にムラーノガラス工芸品を製造する会社です。
日本では小皿や箸置きなどが人気ですが、ビーズ工房としても大変な実績を誇り、ムラーノ島に現存する規模の大きなビーズ工房はモレッティだけとなってしまいました。
モレッティ工房が生み出すビーズやテーブルウェア、オーナメントに共通するのは「ムリーネ」技法を駆使していること。
金太郎飴のように断面に美しい絵が出るに作られたガラス棒、ムリーネは、千の花を意味する「ミレフィオリ(ミルフィオリ)」とも呼ばれ、現在も世界中で愛されています。
古代ローマ時代に発祥したムリーネの技術ですが、一度はすっかり途絶え、モレッティ工房によって復刻されました。
そして、今日にいたるまでとどまることなく継承されてきた伝統を次の世代、その次の世代へとつないでいるのです。