イベント情報を公開しました

2022年11月18日(金)より、北参道chisaにて開催いたします展覧会の詳細を公開いたしました。

今年最後の催し物は、イタリアデザイン界の巨匠たちをデザイナーとして招き入れ、数々のセンセーションを巻き起こした偉大な業績を誇る・・・でもとても小さなムラーノ島の工房、「サリール」をご紹介いたします。

すでに世界から惜しまれつつ閉鎖してしまったサリール工房は、「ホットワーク」、つまりドロドロに溶けたガラス種に息を吹き込んだり、ねじったり伸ばしたりして形作らることに長けているムラーノガラスにありながら、あえて北欧から「コールドワーク」つまりガラスが冷え固まった後に削り加工を施すグラヴィール製法を取り入れ、数多くの名作を生み出したことが特筆すべきことのひとつでしょう。

そして、アールヌーボー/デコのように、ムラーノ島にも押し寄せた芸術運動の波に乗って門戸を広げ、ジオ・ポンティ、エットレ・ソットサス、フォルナゼッティなど、多くの素晴らしいデザイナーを起用したことも素晴らしく、世界一のホットワーク技法で形成された美しいフォルムに、当時最高にモダンで、アーティスティックな模様や図柄がグラヴィールやエナメル絵付けによって描かれたのです。

その名品たちの輝きは、まったく衰えることなく、むしろ現代の私たちに多くの興奮と感嘆をもたらしてくれます。

北参道chisaの小さな会場ではございますが、ぜひ、足をお運びいただけましたら幸いです。

「さよなら、サリール ―イタリアデザイン革命を支えた、小さなガラス工房」