形状について
ジグザグとした山型で、スナップボタンで留めて使用する形状。
表面は、ラインストーンのついたシルバーのブレードで覆われていて、いくつかの山の頂点からブレードを垂らしている。指先側中央からはブレードの先端に大きなブルーのカットストーンを垂らしている。
左右非対称。右側は、山の頂点が8つ、縦に29センチ。指先側、手首側、両方からブレードを垂らしている。左側は、山の頂点が7つ、縦に42センチ。指先側からのみブレードを垂らしている。
構造について
針金でジグザグとした山型を作り、そこに銀糸の布を被せ、裏からクラフト紙を当て芯として、表面をブレードを縫い付けて覆っている。
指先側に垂らしたブルーのストーンは、ゴールドの座金のついたドーム状のものを背中合わせで張り合わせ一つとして、大小3つ連なっている。
状態について
経年劣化でボロボロになっていた。銀糸の布は裂け、裏のクラフト紙や針金が露出していた。スナップボタンも外れ、木綿の糸で無理矢理縫い付けられた状態でマネキンの手に固定されていた。右側にだけ謎のホックが付いていた。
垂らしたブレードは、左右対称になっており、展覧会の時の写真とは長さや着き方が異なっている。
裏のクラフト紙も劣化している。鉛筆で何か描かれた形跡があり、有り合わせの素材を用いたのか?
ポール・ポワレ『深海』 修復記録
《マスク》
《ブレスレット》
VOL.4【形状・構造・状態について】